レンタルサーバーを借りる場合は転送量も意識しよう その理由について解説
レンタルサーバーを申し込む際、どんなことを気にしていますか?
私の周囲の知人等をみていると、価格や容量などを気にしている人がほとんどで、
転送量を気にしている人ってあまりというか全く見かけないのですよね。
しかし、転送量って実は結構大事です。
といってもサイトが小さいうちはあまり気にする必要はありませんが、サイトの規模が大きくなってくると、
転送量がどの程度であるかがネックになる可能性が出てきます。
場合によっては、サイトが快適に表示できなくなる場合もあるため、
アクセスの大きいサイトを運営している人や、複数ドメインを1つのレンタルサーバ―に設定して複数サイトを運営しようという人は、
転送量にも注目する必要があるといえるでしょう。
今回は転送量について説明するとともに、なぜレンタルサーバーを借りる際に転送量を意識する必要があるのか、
また自サイトのおおよその転送量の調べ方について解説します。
データ転送量とは何?
冒頭で転送量と述べていますが、正確にはデータ転送量です。
データ転送量とは、簡単に説明するとデータを置いているサーバーから、ユーザーのブラウザへ送られるデータ量のことをさしています。
例えばあるページをユーザーが閲覧するとします。
ユーザーが自分のパソコンのブラウザでそのページを閲覧するためには、
まずサーバーからユーザーのパソコンへ、サイトで表示している記事データ、画像、スクリプトなどページを構成するファイルをダウンロードしなくてはなりません。
インターネット上のサイトを閲覧するには、そのサイトで使用している記事データ、画像、スクリプトを、
自分のパソコンにダウンロードしなくてはならない
サーバーにある記事データ
↓ダウンロード
ダウンロードしたものを自分のパソコンで閲覧
ネットを閲覧するとき、単にネット上にあるものを見ているだけなのだと考えていらっしゃる方、かなり多いのですが、
実際は自分のパソコンにダウンロードしたデータを見ているんですね。
ページを構成しているデータをダウンロードしてはじめて、自分のパソコンのブラウザで閲覧できるようになるのです。
そのページをダウンロードする際のデータ量が、データ転送量としてカウントされます。
データがダウンロードされればされるほど(ページが閲覧されればされるほど)、データ転送量を消費するわけです。
単純な例として、以下のようなサイトがあったとします。
・ページデータの合計サイズが1MB
・1日の訪問数が100人
この場合、単純に考えるとそのページの1日のデータ転送量は「1MB×100」で「100MB」となります。
ファイルサイズの大きいイラストや写真、動画を多用したサイトだと、ページのデータが大きくなるため、
少ない訪問者数であってもデータ転送量は大きくなります。
またそのページにアクセスがあればあるほどデータがたくさんダウンロードされるため、データ転送量の上限に引っかかりやすくなります。
あくまでも上記は例であるため、わかりやすくするためにページ単位で話をしていますが、
実際は、1つのレンタルサーバーアカウントで運営している全サイトの転送量の合計がどの程度か?をみます。
1つのレンタルサーバーで運営しているサイトの数が多いほど、データ転送量は増加しやすくなるため、
1サーバーに沢山サイトを詰め込んでいる方は注意が必要です。
ロリポップレンタルサーバーのデータ転送量は?
ここまでの説明で、データ転送量の考え方についてはなんとなく理解していただけたのではないかと思います。
多くのレンタルサーバーでは、プラン毎に1日の転送量の上限を定めています。
そのサーバーで運営しているサイトのデータ転送量の合計が、その上限を超えないようにしなくてはなりません。
例えばロリポップレンタルサーバーだと…
上記のように、プラン毎に1日の転送量の上限が定められています。
下位プランは転送量の上限がやや低めですが、
最上位のエンタープライズプランや、大量アクセスサイト向けのハイスピードプランは転送量が600GB~800GB/日と、
大規模サイトでも運営しやすい仕様となっています。
これは、多くのレンタルサーバーのなかでも相当余裕がある設定だと考えていただいてよいです。
下位プランも上位プランに比べると余裕がないように感じますが、
価格的に考えるとかなり余裕の数値だと思っていただいて良いと思います。
まあいずれにせよ、アクセスの大きい大規模サイトを運営している場合や、
複数サイトを1つのレンタルサーバーで運営したい場合は、転送量に余裕のあるプランを選んだほうが安全です。
どの程度のアクセスであれば転送量上限にひっかからないのか
どのようなレンタルサーバーでも、例外なく上位プランになるほど転送量の上限には余裕があります。
とはいえ、多くの方は数字だけを見ても、一体どの程度のアクセスに耐えられるものなのかがピンと来ませんよね。
というわけで簡単に説明します。
例えば、以下のようなページを持つサイトがあったとします。
・ページを構成するデータの合計サイズが1MB
上記のページにユーザー1人がアクセスした場合、1MBのデータ転送が発生します。
100人がアクセスした場合は100MB、1000人がアクセスした場合は1GBです。
では、このページをロリポップの最下位プランである「エコノミープラン(転送量50GB/日)」で運営する場合、
どの程度のアクセス数までなら転送量上限を超えずにいられるでしょうか?
以下のように計算できます。
50GB(50000MB) ÷ 1MB = 50000人
あくまでも計算上ではありますが、1日に50000人未満のアクセスであれば転送量50GBを下回るという計算です。
1日に50000人未満のアクセスって、そこそこ規模の大きいサイトです。
そう考えると、月額110円(税込)のエコノミープランで転送量50GBが設定されているというのは、なかなかすごいことだと思います。
ただ実際には、運営サイトの記事数が1ページだけということはあまりありませんし、最近は画像を多用する場合も少なくはなく、
ページ当たりのデータ量が大きくなりがちであるため、少ないアクセスでも転送量は大きくなりやすいです。
あと、レンタルサーバーには「転送量上限」だけではなく「同時アクセス数の制限」なども設定されているため、
エコノミープランでそれだけのアクセスを快適にさばけるかというとそんなことはなく、はっきりいって難しいでしょう。
一定時間ごとに分散してアクセスしてくれればなんとかなるかもしれませんが、
一度に大量のアクセスがきた場合、同時アクセス数の制限にひっかかることでサイトが表示されなくなる恐れもあります。
サイトへのアクセスが多い場合に上位プランを選ぶ必要があるのは、上位プランは転送量に余裕があることと、
同時アクセス数の制限が下位プランに比べて緩いなど、アクセス増にも耐えられるスペックを持ち合わせているからです。
当たり前ではあるのですが、レンタルサーバーを借りる場合はサイトコンテンツの内容やアクセス数を考慮して、
スペックに余裕のあるプランを選ぶ必要があります。
自サイトのおおよその転送量の調べ方について
ここまで、レンタルサーバーが定めるデータ転送量上限や、アクセス数の関係について説明しましたが、
実際に運営しているサイトの転送量はどのようにして調べればよいのでしょうか?
私自身は主に、以下のような方法でチェックすることが多いです。
・レンタルサーバーのアクセス解析で確認する
・Pingdom Website Speed Testを利用する
多くのレンタルサーバーでは、
レンタルサーバーが提供しているアクセス解析機能等より、日々の転送量を確認することができます。
サイトの転送量を調べるにはこの方法が一番確実です。
例えばもし、ロリポップレンタルサーバーでサイトを運営しているのなら、以下のような手順で調べられます。
参考:運営サイトのデータ転送量を調べる方法【ロリポップ!】
あと、Pingdom Website Speed Testと呼ばれるツールを利用して、ページ単位でデータ転送量を調べる方法もあります。
Pingdom Website Speed Test
Pingdomはページの表示速度を調べるためのツールですが、ページサイズも調べられるのですよね。
全てのページが同じサイズだとは限りませんが、自サイトのいくつかのページのサイズを調べれば、
大まかにではありますがサイト全体の転送量も想像できるはずです。
試しに、当サイトのトップページの転送量を計算してみます。
まず、Pingdom Website Speed Testページを開き…
URLの欄に、転送量を調べたいページのアドレス(ここではhttps://saba.kumadoji.com)を入力、さらにTest fromの欄は「Asia-Japan-Tokyo」を選択し、「START TEST」ボタンをクリック。
しばらくすると、テストの結果が返ってきます。
当サイトのトップページは画像も文字データも少ないため、968.3 KBと思ったよりもサイズが小さいようです。
画像を数枚使ったページで、1.2~1.4MBくらい。
それなりにアクセスがあったとしても、データ転送量はそれほど大きくはならないと考えられます。
当サイトはできるだけ画質を下げた写真やイラストを使うようにしているため、上記のような感じになりますが、
高画質写真を掲載しているサイトだとページあたりのデータ量が大きくなるため、データ転送量も増えやすいです。
ページで使っているファイルのデータ量が大きければ大きいほど、
サイトのアクセス増によるデータ転送量も大きくなります。
上記ツールで調べてみてページサイズが思ったよりも大きかった場合には、
ページで利用しているスクリプトの内容やコンテンツの見直しが必要かもしれません。
1つのサーバーで複数サイトを運営している人は注意が必要
アクセスのあるサイトは運営していないから、転送量は余裕だろう…なんてことを考えている人もいるかもしれません。
例えば1つのレンタルサーバーアカウントで1サイトしか運営していなくて、なおかつ大したアクセスがないのなら多分大丈夫でしょう。
気を付けなくてはいけないのは、1つのレンタルサーバーアカウントで複数サイトを運営する場合。
多くのレンタルサーバーでは独自ドメインを複数設定したり、サブドメインを作ることで複数サイトを運営できますが、
各サイトのデータ転送量が多いと、それだけ転送量の上限にひっかかりやすくなります。
例えば1つのレンタルサーバーで、3つのサイトを運営している場合…
【1サーバーで複数サイトを運営している場合の転送量について】
・サイトA 1日の転送量10GB
・サイトB 1日の転送量20GB
・サイトC 1日の転送量30GB
転送量の合計 60GB/日
上記の例の場合、サーバー全体の1日の転送量は60GBです。
ロリポップのエコノミープラン(転送量50GB/日)を利用していた場合、転送量をオーバーしてしまうことになります。
1日の転送量上限が100GBのライトプランならまだ余裕はありますが、
それぞれのサイトのアクセスが少しづつでも増えると、簡単に上限をオーバーしてしまう可能性があります。
1サーバーで複数サイトを運営する場合、1つ1つのサイトのアクセスが大したことはなくても、
数が増えることで転送量をオーバーしやすくなるため、注意しなくてはいけません。
レンタルサーバーが定めたデータ転送量を超過した場合はどうなる?
転送量上限を超えないように…という旨のお話をしてきましたが、
仮にレンタルサーバーの各プランで定められたデータ転送量をオーバーしてしまった場合、どうなるのでしょうか?
サーバー会社によって対応は異なりますが、
転送量上限を超えるほどのアクセスがあった場合、サーバーへの接続制限が実施されて503エラーが起こる可能性があります。
エラーが起こるとページが表示されなくなったり、ページの表示が重くなりやすく、
快適にサイトを閲覧することが難しくなります。
その日だけアクセスが増加して転送量上限をオーバーしてしまった…というのならまだしも、
転送量上限をオーバーしてしまう日が増えた場合、レンタルサーバー会社から注意を受けることもあるでしょう。
サイトのアクセスが増えて転送量がオーバーしてしまったのであれば、
サーバープランのアップグレードや引越しを検討する必要があります。
転送量を抑えるためにできること
サイトのアクセスが増加するのは防げません。
というか、アクセスアップを目指してサイト運営している方がほとんどでしょうから、
アクセス増加は嬉しいことであり、防ぎたいなんて思いませんよね。
しかしアクセスが増加すると、それに比例してデータ転送量も増加します。できるだけ転送量を抑える方法はないのでしょうか?
基本的にはアクセスがあるサイトを運営している、またはアクセスが増える見込みがある場合は、
最初からスペックに余裕のある上位プランを選んだり、1サーバーで複数サイトを運営しないなどの対策をとる必要があります。
また、サイトで使用している各種ファイルや画像データのサイズを抑えるといった対策も有効です。
・上位プランを選ぶ
・複数サイトを運営しない
・ページのサイズを抑える
1つ1つのページサイズが大きければ、少ないアクセスでも転送量の上限にひっかかりやすくなりますが、
ページサイズを小さく抑えれば、大量のアクセスがきてもデータ転送量を低く抑えやすいです。
ページのデザインはできるだけシンプルに、CSSやスクリプト等のファイルもコンパクトにまとめ、
画像サイズは不便がない程度に抑えることを心掛けましょう。
特に画像サイズを抑えると、データ転送量は大きく抑えられます。
ページ全体のサイズを抑えるとページの表示速度も速くなるため、閲覧しているユーザーの為にもなって一石二鳥です。
以上、参考にしていただけますと幸いです。
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